認知症母からの手紙

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ちーたむ
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認知症になった母は滅多に文を読まないし、書くことをしない。
でも、そんな母が書いた置き手紙。母の本心が見えて辛くなる。

施設にいれてしまいたい

父が母の認知症で大変だった時
最後まで施設に入れずに添い遂げると言っていた父が
「施設に入れてしまいたいと思ってしまう」
「もうだめだ・・・」
と口走ったことが幾度とある。
でも、施設に入れないのは
機嫌が良い時の可愛らしい認知症母の時があるから。
父の言動は母の人格(過去ブログに記載)によって大きく左右される
母の人格がどうなってるか分からなくても
父の電話の声を聞けば、母がどの人格パターンなのかすぐ分かる。
「もうどうしていいか分からん・・・」って
かなり落ち込みの電話を受けて大丈夫か心配だった。
でもその日の夕食のLINEでは
「お母さんと一緒にご飯食べてるよーん♪今からデザートだよ♪」って。

だから、妖怪ばぁばになっても、機嫌の良い可愛い母の人格を期待して
いつも父は頑張ってる
それだけ、機嫌の良い認知症母は可愛らしいし、
父の話を分からなくても延々に話を聞いてくれる
ご飯とか作れなくても、「美味しい、美味しい」って食べる姿を父は喜ぶ
だから、母が好きな食べ物はなんでも買ってしまう(お菓子だけど)

でも、妖怪ばぁばの時は本当に精神をえぐってくる
その一歩手前の機嫌悪さMAXの認知症ばぁばの時は暴言は当たり前
湯たんぽを持っていくと「頼んでない」って
欲しいはずなのに床に投げる
ご飯を食べないことがあるけど
最初のうちはそれが心配で食事をお盆に乗せて持って行ったら
「一人で食べろってことか。」「こんなのいらんわ」って。
最悪な状態だと喧嘩を売ってくるから無視すれば良いけど
父は相手にしちゃうから、
父がイライラしたりメンタル落ち込んだり・・・
父はそんな認知症母を受け入れているようで、全然受け入れてない。
本当にそんな母は怖いし、いじわるバァさんになってしまう
私たちのすることは全て余計なこと、迷惑なことに代わってしまう

母の置き手紙

そんなある日
父から家族LINEに写真が届いた。

母がディサービスで疲れてしまって
お風呂も入りたくないくらい眠くなってしまった
でも父は入浴中で出てこない
だから置き手紙をこたつの上に置いて寝たみたい

娘一同、今の認知症の母がこんな手紙を書いてくれるなんて
ずっと見ていなかった母の文字
「おやすみ」って
「いつもありがとう」って
思わず泣いてしまった。
「おやすみ」「いつもありがとう」の言葉に母の温かみを感じてしまった。
以前の母というか、
認知症ではない母の姿を見たような気がした。

父の部屋にあった手紙

下の写真は、帰省した時に掃除しない父の寝室を掃除した時に見つけた
さっきの手紙も父の寝室に保管されてる。
下の写真はトイレットペーパーに書かれてる。
多分紙が見つけられなかったんだろうな
器用にペンを使ってトイレットペーパーに文字書いてる

多分、父がいない時にお腹が痛かったんだろうな
母は時々不定愁訴かわからないけど、お腹を痛がる
わかるところに痛み止めを置いてるけど
母は忘れちゃうし、
飲んでいいか自信がないから
優しい人格の時は誰かいないとあまり飲めない
だから、父に伝えたかったんだろうな

「いこいこになりたいといつも思っています」
これは母の口癖の誤字
いつも母は孫や私たち娘に「良い子にするんやお」とか「良い子になー」って
機嫌の良い母の時は、寝る前に必ず「良い子で寝るんやお」って言ってくる。
「良い子にする」って言いたかったんだろうな

必死で伝えようとしてくれる母
辛い
そして、やはり普段の母が辛い思いをしてるんじゃないかと思うと
余計に辛い

時々妖怪ばぁばを認識する母

妖怪ばぁば、機嫌悪いMAXの認知症母の人格を母は覚えてるのか、
母は数回、機嫌の良い時にそれに触れたことがある。

1回目は遠距離介護が終わり実家から自宅に帰省する日
いつもは父も母も一緒にお見送りしてくれるけど
その日は機嫌悪いMAXの認知症母だったから
母は家を飛び出して徘徊に行ってしまった。
仕方ないから父とだけお別れしたけど
帰路に着いて実家に電話をしたら、母の機嫌が戻ってた。
その時に
「なんかパニックになったみたいで、会えなくてごめんね」
「いじわるなこと言ってごめんね」って

2回目はディサービスに行く日の朝5時ごろ
リビングにやってきて
頻呼吸でお腹痛いって苦しみ出した
救急車呼ばなきゃ行けないくらいかもと思うくらい
とりあえず痛み止め(処方してもらってる)飲んで、一眠りしたら
痛みも機嫌も戻ってた
その時に
「悪い夢を見てた」って言ってた。
私たちが見た現実は、母にとって悪夢だったみたい

3回目は遠距離介護で帰省中
前日妖怪ばぁばが出現して夜中に突っついてきたりされたんだけど
翌日機嫌が戻ってて
「昨日はパニックになったかもしれん」
「ごめんな・・・ごめんね・・・本当ごめん・・・」って

母、すごく辛いんだろうな
基本的に記憶は無くなるけど
たまにピンポイントで覚えてることがある
それが、こんな辛い出来事だと、母は辛いだろうな
「そんなことないよ」っていうのが精一杯

認知症の暗闇の中で時々正常に戻る母
そんな感じがしてしまう
手紙にしても、言動にしても
認知症になって
父も母も辛い老後を送ってる
本当はこんなはずじゃなかったのに
これを受け入れるしかない
私たちが帰省した時は
父がゆっくりできるように
母が楽しい時間が過ごせるように
そんなことしかできない
ごめんね

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