無いものねだり 認知症母と認知症ではない人たち

ちーたむ
ちーたむ

「無いものねだり」って言葉があるけど、認知症母を見ていると、母より歳が上でもしっかりしている人々を見ていると、辛いし、羨ましいと思ってしまう

私の近況

去年までの私は仕事を超超超バリバリ働きすぎていたが、体調を崩して
昨年度末(今年の3月末)に退職を決意した。
だから、他の姉妹より誰より実家に向き合える時間が増えた
介護が理由で退職したわけでは無いのと、
すでにマンションを購入して住んでるので
今のところ戻ることがないけど
遠距離介護で帰省していることが増えた

ご近所さんに会う

今まで、年に2回の帰省も数日のみしか帰省していなかったし
長女ではないからか、私自身ご近所付き合いはあまりなかったし、興味がなかった
小学校時代に一緒に通ってた子の親くらいしか知らないくらい
それが、実家に遠距離介護で帰省するようになり
数は少ないけどご近所さんに会う機会が増えた

そこで思う。
母くらいか、それ以上の歳なのにみんなしっかりしてる
介護が必要な方は施設入ってる方もみえるし
亡くなられた方もみえる
でも、私が会う人は当然元気に歩き回れる方だから
近況を話し、母の認知症で帰省していることを話すと驚かれる
母は平日ディサービスに行くことが多いし
ご近所さんでも気づいてる人と、少し距離が離れると気づいていない人がいる
そして、母と同じ歳の方が当然のように車に乗って、携帯で会話して
簡単だけどキチンとお化粧して、普段着だけどきちんとしてる服を着て
1人で買い物している姿を見て、ギャップを感じてしまう
そして、会話をしながら、母との違いばかりが目について、眺めてしまう

高校の同級生に会う

そして、最近、私の高校の同級生と女子会ならぬ、おばさん会をした
田舎に住んでるから、9割近くが市街に出て進学して、就職して、結婚して・・・
で、今回私が住む県に住んでる同級生たち6人でご飯会を開催した

私は、父が大腸がんで今度手術するし、母は認知症だけど
みんなの親は健在で、実家に帰ると上げ膳据え膳だったり、
田舎だから、帰省しても何もすることなくて暇なんだよねーって話しを聞いて
私は、帰省したら掃除、料理、洗濯とか、母の対応だったりだから
本当無いものねだりじゃ無いけど、羨ましかったし、
私も数年前までそんな贅沢をしながら文句言ってた

無いものねだり

こればっかりは無いものねだりなんだけど
「元気な親を持つ」ってすごく羨ましいと感じてしまった
無くなって初めてその大切さに気づくってまさにこれだと思う
元気な時は、ちょっとうざい、面倒、
でも、こうなってしまうと、あの時もっと幸せを噛み締めればよかったと思う
特に母の料理を教わっておけばよかったと思う。
その時はこんな日が来るのは、まだまだ先なんだと思ってた
祖母が100歳以上生きたから、母も逆に長生きして悩むくらい元気なんだと思ってた

ご近所さんに会って
元気な姿を見て、羨ましいと思う自分が辛い
化粧なんて・・・到底あり得ないと思ってしまう現実
母も認知症にならなかったら、こんな風になってたかなーって考えてしまう自分が辛い
他人の姿から、認知症ではない母を想像してしまう自分・・・

言えない秘密

最近2人のご近所さんに会ったけど
両方とも、母の認知症のことは知らなかった
1人は、母の畑の近くに住むご近所さん
娘さんが私の姉と同じ歳なので、私のことも覚えててくれた
30年以上ぶりに会うくらいの人
今までほとんど見かけず、帰ってなかった娘が突然いるから、自ずとそんな話になって話をした
畑になる実をもらうために、父に声かけてるっていうから、父とは話をしてるっぽい
まぁ、認知症になったのもここ数年だし
徘徊のルートに、このご近所さんの家は通らないから、
認知症だと伝えることも無いのかなって思って話をしてた
でも、その人の家の畑(母の畑の隣)はすごく綺麗で
荒れ果てた母の畑を見て思うところはあっただろうな

そして、もう1人は私はあまり知らない少し距離のあるご近所さん
父の親友の奥さんで母同士では会うことはあまり無いけど
あえば話をする感じ。
父はいつもこの親友?の文句を私に言ってる。
奥さんは、すごく元気でよく喋って、
母は必死で認知症がバレ無いように普通の人っぽく演じてるみたいに見えるくらい、
ニコニコして、「へぇ〜」とか「そうだった〜??」みたいに話を合わせてた。
まぁ、ご近所さんの話は、天気の話と年取ったよねーの話が多いから
そんなに困らないみたいだけど
私の話になって、仕事を辞めたことを話して
「今はたまたま、母の面倒を見に帰省してる」って話をしたら
「面倒って・・・そんな歳じゃないじゃない 笑笑」ってなった
父、親友に母の認知症のこと伝えてないんだなーって悟ってしまった
親友に対しては、いつもお互いがマウントを取るような感じのことを聞くから
弱音を吐けるタイプではなくて、父も強がっちゃってるんだろうな

母の実姉の娘(私の従姉妹)にも母が認知症だと伝えたのも私だし
父は母との関係性が深い分、言いにくいのかな
もしかして、父も無いものねだりじゃ無いけど
母と同じくらいの歳のご近所さんが活発に動いてて
言い難い部分があるんだろうな

私の意見、たかが認知症 されど認知症

でも、ここからは私の意見
私は結構周りに認知症だと伝えてる
父に行きつけのスーパーにはダメもとで声をかけるようにも言った
だからって助けて欲しいとか、面倒を見てほしいとかでは無いけど
母の場合、足腰が元気で、外面はいいから認知症だと気付き難い
だから、言えるタイミングで言うことで知ってほしい
なんせ、母は妖怪ばぁばに変身したとき、夜中に下半身パンツ一枚履いて上は肌着で徘徊に行った
(過去ブログ 妖怪ばぁば
万が一、そんな姿を見て、
認知症なんだなーって思って、そっとしてもらってもいいし
警察呼んでももらってもいい
認知症だと知ってるか知ってないかで、びっくりする度合いも減るだろうし
本当に困った時に、何かの手助けになるといいと思ってる

勝手に人の家に入ってしまう認知症の方の話を聞いて
母もいずれ同じことをするんじゃ無いかと思ってしまう。
その時に、少しでも母が認知症だと知っていれば
そういう扱いや、そう言う目で見て追い出して欲しいと思ってしまう
周りに迷惑をかけないために、
そして、訳のわかってない母が異常行動を無意識にして、
母が訳がわからないまま、怒られたりされないように
母が訳がわからないのに、変人扱いされないために
綺麗事を言えば、守りたいんだと思う